近畿経済産業局は、連鎖販売業者である株式会社グレース・アイコに対し、特定商取引法の違反行為を認定し、本日、同法第39条第1項の規定に基づき、平成 22年4月9日から平成22年7月8日までの3か月間、連鎖販売取引に関する業務の一部を停止するよう命じました。認定した違反行為は、勧誘目的の不明示、不実告知(特定利益)、勧誘目的を告げずに公衆の出入りする場所以外の場所での勧誘です。(平成22年4月8日 近畿経済産業局)
■事業者の概要
株式会社グレース・アイコ
(所在地:大阪市中央区淡路町三丁目6番3号)
■行政処分の内容
(1)取引停止命令
平成22年4月9日から平成22年7月8日までの間(3か月間)
特定商取引法第33条第1項に規定する連鎖販売取引に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
●連鎖販売取引について勧誘を行い、又は勧誘者に勧誘を行わせること。
●連鎖販売取引について契約の申込みを受けること。
●連鎖販売取引について契約の締結を行うこと。
(2)指示
会員に対し、勧誘者が、会員になれば確実に報酬が得られるかのように告げていたことがあるが、それは虚偽である旨を、平成22年5月10日までに通知し、同日までにその通知結果について近畿経済産業局長まで報告すること。
■業務停止命令の原因となる事実
同社の勧誘者は、以下のとおり特定商取引法の各規定に違反する行為を行っており、連鎖販売取引の公正及び連鎖販売取引の相手方の利益が著しく害されるおそれがあると認められた。
(1)特定利益についての不実告知(特定商取引法第34条第1項第4号)
勧誘をするに際し、あたかも確実に収入が得られると誤解させるような勧誘を行っていた。
(2)勧誘目的を告げずに公衆の出入りする場所以外の場所での勧誘(特定商取引法第34条第4項)
契約の締結について勧誘するためのものであることを告げずに呼び出した友人、知人等に対し、個人の住宅といった公衆の出入りする場所以外の場所において、当該契約の締結について勧誘をしていた。
(3)名称・勧誘目的等の不明示(特定商取引法第33条の2)
勧誘に先立って、統括者の名称、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を告げていなかった。
近畿経済産業局
http://www.kansai.meti.go.jp/4syokei/tokusyou/20100408kouhyou.html
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同社が行っていた連鎖販売取引は、個人を販売員として勧誘し、勧誘された者がさらに次の販売員を勧誘していくという形態で販売組織を連鎖的に拡大して行う商品・役務(サービス)の取引で、いわゆる、「マルチ商法」と呼ばれるものです。
特定商取引法は、「連鎖販売取引」を次のように規定しています。
(1)物品の販売(または役務の提供など)の事業であって
(2)再販売、受託販売もしくは販売のあっせん(または役務の提供もしくはそあっせん)をする者を
(3)特定利益が得られると誘引し
(4)特定負担を伴う取引(取引条件の変更を含む。)をするもの
例えば
「会員になると売値の3割引で商品を購入できるので他人に転売すれば儲かります」とか、「会員になって、他の人を会員にすると1万円の紹介料がもらえます」などと利益(特定利益)が得られるといって勧誘し、そのための条件として、入会金、保証金、商品代など名目を問わず1円以上の負担をさせる(特定負担)ようなものが該当します。
連鎖販売取引には、特定商取引法による以下のような規制があります。
(1)氏名などの明示(法第33条の2)
勧誘に先立って、 連鎖販売業者(統括者等)の氏名、勧誘をする目的である旨やその勧誘にかかわる商品または役務の種類等、一定事項を告げなければならない。
(2)禁止行為(法第34条)
●勧誘の際に、商品の品質・性能などの重要事項について事実を告げないこと、あるいは事実と違うことを告げること。
●契約解除(クーリングオフ)妨害(おどしたり、不実の事を告げる、など)
●勧誘目的を告げずに(いわゆるキャッチセールスやアポイントメントセールス)誘導した消費者に対し、公衆の出入りする場所以外の場所で勧誘を行うこと。
(3)広告の表示(法第35条)
広告する場合における 商品(役務)の名前や種類、取引に伴う特定負担に関する事項等について表示することが義務づけられています。
(4)誇大広告などの禁止(法第36条)
(5)未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止(法第36条の3)
あらかじめメール受信することを承諾していない消費者への電子メール広告を送信することを原則禁止。(オプトイン規制)
(6)書面の交付(法第37条)
(7)契約の解除(クーリング・オフ制度)(法第40条)
法定書面を受け取った日(商品の引渡しの方が後である場合には、その日)から数えて20日間以内であれば、書面により契約の解除(クーリング・オフ)をすることができる(※)。クーリングオフの場合、業者は契約の解除に伴う損害賠償や違約金の支払いを請求できず、商品の引取り費用も業者の負担となる。
※クーリングオフの場合、後々の証拠を残すことからも、内容証明郵便で行っておくべきです。
(9)中途解約・返品ルール(法第40条の2)
クーリング・オフ期間の経過後も、将来に向かって連鎖販売契約を解除できるとともに、商品販売契約を解除することができる。
(平成16年11月11日以降の契約で、以下の条件全てを満たした場合)
1.入会後1年を経過していないこと
2.引渡しを受けてから90日を経過してない商品であること
3.商品を再販売していないこと
4.商品を使用または消費していないこと(商品の販売を行ったものがその商品を使用または消費させた場合を除く)
5.自らの責任で商品を滅失またはき損していない
(10) 契約の申し込みまたはその承諾の意思表示の取消し(法第40条の3)
1.事実と違うことを告げられた場合であって、その告げられた内容が事実であると誤認した場合
2.故意に事実を告げられなかった場合であって、その事実が存在しないと誤認した場合
参考:消費生活安心ガイド
http://www.no-trouble.jp/#1232427372029
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